センターフィールドCF中堅手。緑の広い芝生の真ん中に立つことを許された選手。駿足巧打強肩野球センスに長けた者が立てるサンクチュアリ。今回紹介するのは、そんなフィールドから届けられたベースボール讃歌だ。作詞、作曲、演奏しているのはジョン・フォガティ。60年代、70年代は、CCR(Creedence Clearwater Revival)のフロントメンとして、ヒットアルバムを連発し、ロックシーンをリード、アーシーな南部サウンドとうねるようなボーカルで、「プラウドメアリー」「雨を見たかい」「バッドムーンライジング」などのヒット曲も送り出している。
アルバムタイトルとなった『センターフィールド』が発売されたのは1985年(昭和60年)。CCRを解散してソロになって3枚目、やや低迷期を迎えていたジョンは、この作品で再びロックシーンの文字通りセンターと舞い戻ってきた。世はCD時代へと移行した時期で、僕もリアルタイムでこのCDを購入、今も手元に残っている。
セルフプロデュースのこのアルバムは、ひとりCCRといった趣きで、もちろん堪能できるが、やっぱり一番乗れるのは表題作となっている『センターフィールド』だ。手拍子で始まるこの曲は、すぐさまアメリカの町はずれの球場の草野球へと誘ってくれる。歌詞には、ウィリー・メイズ、ジョー・ディマジオ、タイ・カップなど往年の名選手たちの名前も出てきて、ジョンの野球好きの片鱗も伺え、オールド・ベースボールへのオマージュにもなっている。
顔を出した太陽、緑の芝生、吹きふける風、くたびれたグラブ、おろしたてのスパイク、お手製のバットを持って、サビの部分でションはこう歌う。
コーチよ、オレを出してくれ
準備はできてるぜ
センターなら守れるぜ
スタジアムで流れる曲としては「私を野球に連れてって」がよく知られている。こちらは、1908年の作品。ロック世代としては、「センターフィールド」がしっくりくる。アメリカてはこの曲はスタンダード化しているようで、ヤンキー・スタジアムの開幕セレモニーや殿堂入りの式典で、ジョンが披露。日本でも札幌ドームで、イニングの合い間にエレクトーンで演奏されると聞く。センターを守るのは、陽岱鋼か。ビールのおいしい季節に入ってみるか。